最近ではわんちゃん、ねこちゃんも不妊手術をするのが比較的当たり前のようになってきました。同時にこのような質問をよく受けます。「去勢、避妊手術は本当に受けた方がいいのでしょうか?」
答えはいつも同じなのですが、「一日でも長くその子と一緒にいるために、手術を受けてあげてください」と。
理由は大きく2つあります。
1つ目は手術をすることで予防できる病気が多く存在することです。(後述参照)
2つ目は本能的に訪れる発情によるストレスの回避です。
まず家族の一員であるわんちゃん、ねこちゃんは、
人間社会で生きているということを正しく認識することが重要です。
不妊手術を受けていない子は、発情期に雄や雌を求めて好きなところへ自由に行くこともできず、非常にストレスがたまります。私たち人間もストレスが様々な病気の原因とされているように、わんちゃんやねこちゃんもストレスの問題は少なからず病気の発生に関与していると考えられます。
人間は自分でストレス発散ができますが、わんちゃんやねこちゃんはおそらく無理でしょう。
だからこそ、不妊手術をすることで発情によるストレスをゼロにして、一日でも長く健康に生きることが出来るようにしてあげましょう。
避妊・去勢手術は病気の予防、発情時のストレス減少など犬や猫にとって必要なものです。
種別・健康、成長状態により最適な時期でおすすめしています。
避妊・去勢手術により様々な予防効果が期待できます。
- 発情時の出血がなくなる、発情に伴うストレスからの解放
- 偽妊娠などの行動がなくなる
- 卵巣、子宮疾患の予防
- 乳腺腫瘍の発生の減少
避妊手術の時期と乳腺腫瘍の予防効果には以下のような報告があります。(犬は50%が悪性)
初回発情前 | 予防効果99.5% |
1回発情後 | 予防効果92.0% |
2回発情後 | 予防効果74.0% |
2.5歳以降 | 予防効果0% |
よって当院では4~6ヵ月齢(基本的に2Kg以上)での避妊手術をおすすめしております。
- 精巣腫瘍、肛門周囲腺腫、前立腺疾患、会陰ヘルニアなどオス特有の病気の予防
- 発情のストレスがなくなる偽妊娠などの行動がなくなる
- 攻撃性の低下
- マーキング、マウンティングの減少
より効果的な結果が出るように当院では4~6ヶ月齢(基本的に2Kg以上)での
去勢手術をおすすめしております。
- 望まない妊娠を防ぐことができる
- 発情時の鳴き声がなくなる
- 卵巣、子宮疾患の予防
- 乳腺腫瘍の発生の減少(猫では90%以上が乳腺ガン)
避妊手術の時期と乳腺腫瘍の予防効果には以下のような報告があります。
6ヵ月齢まで | 予防効果91% |
7~12ヵ月齢 | 予防効果86% |
13~24ヵ月齢 | 予防効果11% |
24ヶ月齢以降 | 予防効果0% |
よって当院では4~6ヵ月齢(基本的に2Kg以上)での避妊手術をおすすめしております。
- オス特有の病気になる確率の低下
- 発情のストレスがなくなる
- 望まれない繁殖を防ぐことができる
- 攻撃性の低下(性格が穏やかになる)
- マーキングの減少
より効果的な結果が出るように当院では4~6ヶ月齢(基本的に2Kg以上)での
去勢手術をおすすめしております。
※避妊、去勢手術をすると太りやすい体質になる為、注意が必要になります。
通常は適切なフードの給餌で予防できます。気軽にご相談下さい。
避妊、去勢手術は予約制のため事前にお問い合わせください。